オンライン配信
オンライン配信で行う授業とは? 実施のメリットと注意点を解説
学校・塾・予備校などの授業は、教室に児童や生徒が集まって行われることが一般的でした。
しかし、新型コロナウイルスの流行という社会情勢により、接触や密を避けるためにさまざまなことがオンラインで行われるようになり、授業もオンライン化されるケースが増加しました。
今回は、授業のオンライン配信について詳しくお伝えしていきます。
オンライン授業とは?
まず、オンライン授業とは何かについて説明すると、インターネット上で授業を開講することです。教師・講師が行う授業をカメラで撮影し、配信用のプラットフォーム・ツールを通じてオンラインで配信します。
生徒・受講者は、スマートフォン・タブレット・パソコンなどの端末から内容を視聴することが可能です。
かつては、自宅や遠隔地で学習するといえば通信教育が一般的でした。しかし、紙の教材では教えられることが限定されてしまいます。
オンラインで授業を配信することにより、動きや音声があることから、視覚でも聴覚でも内容をとらえられるうえに理解もしやすいです。教室に集まる必要がないので、感染症対策にもなります。
オンライン授業の種類を紹介
オンライン授業の概要がわかったところで、ここからは、オンライン授業の4つの形式について、メリット・デメリットとともに紹介します。
1. ライブ配信型
ライブ配信型とは、リアルタイムで授業を配信する方式です。通常教室で開かれるのと同じような、臨場感のある授業を行えます。
メリット・デメリット
ライブ配信型のメリットは、同じ時間を共有しながら、その場で生徒の反応を見ることや質疑応答ができること。配信側と視聴側が双方向にコミュニケーションを取れるほか、生徒同士の交流もできます。
デメリットは、通信状況などによって音声や映像が遅れる・途切れるといったトラブルが起きる可能性があることです。また、生徒は配信時間にあわせて視聴しなければならず、スケジュールを調整する必要があります。
2. オンデマンド配信型
オンデマンド配信型は、事前に録画した授業動画を配信する方式です。いつでも視聴できるうえ、早送り・巻き戻し・一旦停止などができます。
メリット・デメリット
オンデマンド配信型のメリットは、生徒が自分の好きなときに見ることができ、繰り返しの視聴もできること。復習をすることにより理解度が深まりやすくなります。
一方、デメリットは、その場で質問・回答ができないことや生徒の理解度がわかりづらいことです。わからない部分や疑問点は、授業外で別途対応しなければなりません。
3. ハイフレックス型|対面+ライブ配信
ハイフレックス型とは、「Hybrid-Flexible」のことで、実際の教室に生徒がいる状態で授業を行い、同時にライブ配信も行う形式です。
メリット・デメリット
ハイフレックス型のメリットは、生徒にとって授業の受講方法に2つの選択肢があること。自分の受けやすい方法を選ぶことができます。
デメリットは、準備の手間が二重になることや、授業をする先生が教室にいる生徒とオンライン受講生の両方に目を向け、板書や説明の際にも気を配らなければならないことです。
4. 対面+オンデマンド配信
対面+オンデマンド配信型は、実際の教室での授業風景を撮影しておき、ライブではなくあとからオンデマンドで配信する方法です。
オンデマンドの場合は映像を編集してから配信できるので、テロップを入れたり不要な部分をカットしたりして、よりわかりやすい内容にすることができます。
メリット・デメリット
対面+オンデマンド配信型のメリットは、ハイフレックス型以上に受講形式が柔軟であること。さらに、対面で授業を受けた生徒も内容を見返して復習ができます。
デメリットは、ハイフレックスと同様、教室で受講する生徒のこともオンラインで視聴する生徒のことも考えて準備をしなければならないことと、両方にわかりやすいように授業を進めなければならないことです。授業を行う教師の負担が大きくなります。
オンライン授業を導入する3つのメリットとは?
前章で取り上げたように、さまざまな配信形式があるオンライン授業。ここでは、オンライン授業全般に関して、導入するメリットをお伝えします。
1. 通学時間がかからない
学生は学校に行かなくても授業が受けられるため、通学時間が不要になります。特に、徒歩や自転車で苦労して通学していた生徒や、これまで遠くの学校まで時間をかけて通っていた生徒にとって、大きなメリットです。
2. 感染リスクがない|病気などの事情があっても参加できる
オンラインで授業を配信・受講すれば、感染症にかかるリスクがありません。さらに、病気やケガなどの事情で学校まで行くことができない学生も、自宅から受講できます。
3. 教育格差の解消につながる
子どもが少ない地域では、学習環境が行き届いていないことがあります。しかし、オンライン配信で行われる授業であればどこからでも参加できるため、地域によって生まれる教育格差の解消につながる可能性があります。
教える側も授業の品質を一定に保つことができ、質の高い授業を提供することが可能です。
オンライン授業を導入する3つの注意点とは?
オンライン配信で行う授業はたしかにメリットも多いですが、注意点もあります。つづいては、オンライン授業を導入するうえで気をつけたい点について解説します。
1. 設備を整えるのにコストがかかる
オンライン授業を導入する設備を整えるのに、費用が発生します。学校側にとっては、カメラ・三脚・マイク・配信用のパソコンなどの整備です。生徒にとっては、授業を受けることができる端末などの用意が必要になります。
2. 通信トラブル発生のリスクがある
オンラインで配信を行う以上、インターネット回線や電波の強度などによって通信トラブルが発生するリスクがあります。速度や安定性などの面で、オンライン授業の配信に耐えうる環境を準備することが必要です。
3.テストで不正が行われる可能性がある
学校では、授業の理解度などを測るためにテストが行われます。しかし、テスト実施時、教師の監視下で行えないオンラインの状況では、テキストを開く・カンニングペーパーを見るなどの不正が行われる可能性が生まれてしまうのです。
そのため、教育現場では、テストだけオフラインで行うなどの対策が求められます。
オンライン授業にはメリット多し! 講義に合った方法を選ぼう
オンライン授業は、学生にとっては通学時間が不要で自宅から受講できる、学校・塾などの配信側にとっては感染リスクを抑えつつ均一な授業を行えるといったメリットがあります。
授業の配信方法には4つの種類があり、それぞれメリット・デメリットが存在するので、講義・授業内容などに合った方法を選んで導入しましょう。
なお、設備や配信環境に不安がある場合は、オンラインスタジオから授業を配信するのもおすすめです。KOUTENはオンライン配信に適した環境を整えているので、これからオンライン授業を始めたい場合もぜひお気軽にご相談ください。