オンライン配信
企業がYouTubeでオンライン配信を行う4つのメリットとは|準備から配信までの流れを解説
大手動画配信サービスのYouTubeは、今や幅広い世代の人が利用するツールとなりました。近年では、企業がユーザー数の多いYouTubeを使ってオンライン配信をすることも増えています。
では企業がYouTubeを利用してオンライン配信を行うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。本記事では、企業がYouTubeでオンライン配信をする4つのメリットや配信のための準備、配信までの流れについてご紹介します。
企業がYouTubeでオンライン配信を行うメリットとは?
企業がYouTubeでのオンライン配信を行うことにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは具体的なメリットについてご紹介します。
YouTubeライブとは?|YouTubeを利用したリアルタイム配信
YouTubeライブとは、クリエイターがリアルタイムでライブ配信ができるシステムです。ライブ配信のアーカイブが可能で、保存期間も無制限に行えます。
さらに利用料がかからないため、無料で配信・視聴が可能です。そのため、ユーザーに気軽に視聴してもらいやすいのも魅力です。YouTubeライブは、以下の3つの方法で配信することができます。
ウェブカメラによる配信
ウェブカメラを使えば、ノートパソコンやデスクトップパソコンから簡単にライブ配信ができます。ライブ配信用のエンコードソフトウェアなどが必要なく、専門的な知識がなくても配信を開始できるのが魅力です。
さらに12時間未満の配信なら自動的にアーカイブに保存されます。
モバイル端末による配信
スマートフォンなどのモバイル端末を使用した配信方法です。モバイル配信を行うには、チャンネル所有者が以下の要件を満たしている必要があります。
- チャンネル登録者数が50人以上
- チャンネルで過去90日以内にライブ配信に関する制限が適用されていない
- 「チャンネルの確認」を行っている
- ライブ配信を有効にしている
- iOS 8以降またはAndroid 5.0 以上
ただし、チャンネル登録者数が1,000人未満の場合、視聴者数を制限される場合があります。
エンコーダによる配信
エンコーダとは、取り込んだコンテンツをデジタル形式に変換してくれるアプリケーションです。エンコーダ配信を行うには対応したソフトウェアをダウンロードする必要があります。
エンコーダ配信は、パソコンに接続したウェブカメラではなく、外部機器や複数のカメラを使った生放送が可能です。
企業がYouTubeでオンライン配信を行う4つのメリット
ではYouTubeを使った配信にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、具体的な4つのメリットをご紹介します。
1. アーカイブ保存ができる|タイミングを逃した人も視聴可能
YouTubeライブはアーカイブとして保存することができます。アーカイブとはコンテンツを保存することです。
YouTubeライブ配信は、12時間以内の配信であれば、自身のチャンネルに保存することができます。そのため、当日に視聴できなかった人でも、好きなタイミングで視聴が可能で、保存期間は無期限です。
2. 配信も視聴も無料でできる
YouTubeライブは配信も視聴も無料で利用できるため、コストを抑えながらさまざまな視聴者にアピールすることが可能です。さらに「まずはお試しで始めてみたい」というケースにもぴったりです。
3. 視聴者が安心して参加しやすい
「YouTube」というサービスは知名度が高く、視聴者が安心して参加しやすいでしょう。普段からYouTubeを使っている方は、使い方が分かるので気軽に視聴に参加できます。参加のハードルが低い分、最初から多くの視聴者を集められる可能性が高いのも特徴です。
4. チャット機能が利用できる|リアルタイムで質疑応答が可能
YouTubeライブにはチャット機能があり、ユーザーがチャットで感想などを投稿できます。そのコメントは配信者が確認することもできるため、リアルタイムで質疑応答が可能です。
視聴者はチャットに質問を投稿すれば、すぐに返信をすることもでき、そこから話を広げることができます。そのため、ユーザーとの距離を近づけやすいでしょう。
スムーズなオンライン配信のために!準備の流れを紹介
スムーズなオンライン配信を行うためには、入念な準備が欠かせません。ここでは、YouTubeライブを行うために企業が行いたい準備についてご紹介します。
1. 配信を行う場所や機材を準備する|オンライン配信スタジオ
まずは配信に必要な場所や機材を準備する必要があります。またオンライン配信スタジオを利用する方法もあります。オンライン配信スタジオとは、インターネット上で行うライブなどを収録するための場所のことです。
いったん社内に設置すれば、移動の手間を省け、レンタル費用を抑えられます。
以下では具体的に必要な場所や機材についてご紹介します。
配信に必要な機材とは?|配信方法にあわせて準備しよう
・パソコンから配信する場合に必要なもの
- パソコン
- マイク
- ウェブカメラ(カメラが付いていないパソコンの場合)
ウェブカメラ配信なら専用のソフトウェアがなくても。簡単に配信が可能です。
・モバイル端末で配信をする場合に必要なもの
- スマートフォン
- 三脚
・オンライン配信スタジオなど専用スタジオから配信する場合に必要なもの
- パソコン
- マイク
- ウェブカメラ
- 白い壁(本格的な照明がなくても画面が明るく映る)
YouTube側の準備をしておこう|モバイル・エンコーダ
モバイル端末で配信を行う場合は、アプリの更新状態を確認しておきましょう。アプリのバージョンが古い場合は、配信できない可能性があります。常にアプリが最新のバージョンであるかどうか確認しておいてください。
エンコーダ配信をする場合には、パソコンにエンコーダソフトウェアをダウンロードしておきます。
2. YouTubeチャンネルを開設する|Googleアカウントを取得
Googleアカウントを取得して、YouTubeチャンネルを開設します。YouTubeコンテンツの配信や視聴、コメント入力にはGoogleアカウントが必要なためです。Googleアカウントを取得したら、YouTubeでGoogleアカウントを登録します。
- YouTubeにアクセスし右上のログインをクリック
- Googleアカウントでログイン
- アイコンメニューの「チャンネル作成」をクリック
- 「カスタム名を使う」を選択
- 企業のチャンネル名を入力する(チャンネル名はあとから変更可能)
- プロフィール写真、チャンネル概要などを設定する
概要・アイコン画像などを設定しよう
概要に企業情報を入力したり、アイコン画像を設定したりして、チャンネルの体裁を整えます。
1.アイコンを設定する
チャンネルのサイズを設定します。
サイズ:800×800px
容量:最大2MB
形式:JPG、BMP、PNG
2.チャンネルアートを設定する
チャンネルアートとは、チャンネルページの上部に表示される画像です。視聴者の目に留まりやすく印象に残りやすい場所ですので、必ず設定することをおすすめします。
チャンネルアートはパソコンやスマホで見え方が異なります。どのデバイスでもきちんと表示されるかどうか確認しましょう。
3.チャンネル概要を入力
チャンネルの説明部分となる概要を入力します。
3. 配信日時を決める
いつ配信をするのか、配信日時を決めましょう。視聴して欲しいユーザーによって適した配信日時は異なります。たとえば、仕事をしている年代のユーザーを集めたいのであれば、仕事終わりの時間や土日祝日が適しているでしょう。
SNSなどで告知をしよう
配信が近づいたらSNSなどで告知を行います。YouTubeだけで視聴者を集めることは難しいため、TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを活用して積極的に告知しましょう。
4. リハーサルをする|タイムキーパーの活用
ライブ配信は、万が一トラブルが発生した場合でもそのまま配信されてしまいます。そのため、何度かリハーサルをして、ミスがないようにしておきましょう。リハーサルでは以下の点を中心にチェックします。
▼映像
- 明るさに問題はないか
- YouTube上の画面で見て、見やすいか
▼音声
- 問題なく聞こえているか
- ズレていないか
▼その他の準備
- 待機画面の用意
- 台本の用意
またタイムスケジュールを決めて、タイムキーパーを置くのもおすすめです。
トラブルが起きても対応できるようにしておこう
トラブルを想定したリハーサルも行っておきましょう。すぐに待機画面に切り替えたり、予備の機材を準備しておいたりなど、緊急時にはできる限りの対策を取ります。
配信当日には何をすればいいの? 配信の流れを紹介
ここでは配信当日の主な流れについてご紹介します。
「ライブ配信を開始」ボタンを押し、配信方法を選ぶ
1.ライブ配信開始をクリック
チャンネルにログインし、右上にある作成ボタンから「ライブ配信を開始」を選んでクリックします。
2.エンコーダ配信を作成
必要事項を入力してエンコーダ配信を作成します。
3.配信方法を選ぶ
- 公開…誰でも視聴が可能(社外向け)
- 限定公開…リンクを知っている人のみが視聴可能(社内・リハーサル向け)
- 非公開…本人のみ視聴可能(事前準備向け)
必要事項を入力する|タイトル・視聴者の設定など
配信に関する情報を入力する欄が出てくるので、適宜必要事項を入力します。
【】などを入れるとタイトルにメリハリが出て見やすくなります。
共有URLを参加者と共有する|SNSで告知など
取得した共有URLを参加者と共有します。SNSで告知などをする際に便利です。
「ライブ配信を開始」ボタンを押して、配信を行う
配信日時になったら、ライブ配信ボタンを押して配信を行いましょう。終わったら、「ライブ配信を終了」をクリックすれば、ライブ配信を終了できます。
しっかりと準備をしてスムーズなオンライン配信を目指そう!
YouTubeは知名度の高いサービスのため、視聴者を集めやすいのが大きなメリットです。さらにYouTubeライブは、配信も視聴も無料なため、気軽に楽しんでもらえます。
そのうえ、アーカイブ保存も可能であるため、視聴者は自分の好きなタイミングで視聴できるのも魅力です。しっかりと準備をしてスムーズな配信を目指しましょう。