オンライン配信
オンラインセミナーやイベントでアンケートを有効活用する3つのコツとは?メリットや注意点、3つのツールを紹介
オンラインセミナー・オンラインイベントなどで実施することで、配信内容の振り返りや次回以降の改善に活かせるアンケート機能ですが、具体的な活用方法とは何でしょうか?
アンケート機能の活用方法とコツについて知ることで、オンライン配信でアンケートを実施するメリットを最大限に発揮することができます。
この記事では、オンラインセミナー・オンラインイベントでアンケートを実施するメリットや3つのコツ、考え方や注意点について紹介します。また、オンラインアンケート機能を使える3つのツールについても具体的に見ていきましょう。
オンラインセミナーやイベントでアンケート機能を活用して、配信内容の見直しや改善に活かしたいと考えている方は、参考にしてみてください。
オンラインセミナーでアンケートを実施する3つのメリットとは?
オンラインセミナーやイベントを行ったときは、参加者にアンケートを取ることがおすすめです。では、なぜアンケートを取ったほうがいいのでしょうか。オンラインセミナーでアンケートを実施するメリットをお伝えします。
なお、オンラインセミナーについての概要は、以下の記事で紹介しているのでご覧ください。
参考記事:オンラインセミナーとはどんなもの?|配信方法やメリット・デメリットも解説
1. セミナー改善に役立つ|客観的な評価・意見など
アンケートでは、イベントやセミナーに対する参加者の率直な感想を得られます。
オンライン上での配信となると、実際に会ってコミュニケーションを取れないぶん、配信者と参加者のコミュニケーションをとることが難しいと感じることもあるでしょう。
しかし、アンケート機能を活用すれば、よかった部分や不満な部分といった客観的な評価や意見などを効率的に集められるので、次のセミナー実施の際によくない部分を改善することにより、一層満足度の高いオンラインセミナーにつなげることが可能です。
2. 見込み客の情報を集めることができる|ニーズを把握
アンケートに盛り込む項目にはさまざまなものがあります。参加者の名前や所属、オンラインセミナーの受講目的、現在抱えている悩みなどの設問を用意することにより、参加者の情報やニーズを把握することが可能です。
アンケートの回答者は見込み客につながるため、求めているものが具現化すると、どんなDMを送るかなど、セミナー後のより具体的なマーケティングに役立てることができます。
3.ウェビナーからの離脱率の低下を見込める
オンラインセミナーやイベントの配信中にテーマに沿ったアンケートをとることで、配信の臨場感を演出したり、リアルタイムで参加者からの質問に対応できたりします。
参加者たちは自分が配信に参加している臨場感を覚えることで、配信に飽きて離脱することなく、最後まで配信に参加してくれる可能性がアップするでしょう。
配信をより魅力的に演出する手段としても、配信に取り入れておきたいです。
効果的なアンケートを実施する3つのコツ
前章でお伝えしたメリットをふまえ、つづいては、効果的なアンケートを作るコツや注意点を解説します。
1. アンケートの目的を決めよう
まず、アンケートを何のために取るのかという目的を定めることが必要です。以下で主な目的と具体的な項目例を紹介していきます。
セミナーの内容を改善したい
1つ目は、セミナーの内容を改善する目的で行う場合です。セミナーを1度きりで終わらせるのではなく継続的に行っていく予定であれば、改善点を知り、改めることが重要です。
具体的な項目例としては、役に立った項目・もっと知りたかった点・悩みが解決できたかどうか・セミナー全体の満足度などが挙げられます。
セミナー後のマーケティングにつなげたい
2つ目は、セミナー終了後にマーケティングに役立てたい場合です。参加者の基本情報がわかれば、新商品や新サービスの紹介を行ったり営業を行ったりすることができます。参加者の興味・課題をもとに、アプローチや提案を行うなどのフォローアップもスムーズです。
具体的な項目例としては、氏名・年齢・会社名や職種・連絡先など、個人情報に関連するものが挙げられます。なお、予約制のセミナーであらかじめ参加者の情報を取得できている場合は、アンケート内で項目を設ける必要はありません。
セミナー講師のスキルアップに役立てたい
3つ目は、セミナー講師のスキルアップに役立てたい場合です。オンラインセミナーで講師を務める人物は、経験を積んだベテランばかりとは限りません。特に、講師という立場に慣れないうちは、参加者の生の意見を聞いてその後に活かすことが大切です。
具体的な項目例としては、話すボリュームやトーンは適切だったか・言葉は難しくなかったか・声は聞き取りやすかったかなどが挙げられます。
次回以降のセミナー集客につなげたい
4つ目は、次回以降にセミナーを開催するときに集客に活かしたい場合です。その後も続けてオンラインセミナーを開催するのであれば、集客やリピーターの確保が重要になります。
具体的な項目例としては、セミナーに参加した動機・セミナーの存在をどの媒体で知ったかなどが挙げられます。集まったデータによって、より精度の高いターゲットの絞り込みができ、どのような集客方法が有効であるかを知ることも可能です。
2. 回答しやすいアンケートにしよう
回答する人にとって答えやすいアンケートであることも重要です。以下で具体的な例を紹介します。
プライバシーポリシーを記載する
個人情報をなるべく他人に知らせたくないという人もいます。そのため、個人情報をたずねる場合は、秘匿性の高い情報を扱うことを念頭に置き、情報の利用範囲や目的などを明記したプライバシーポリシー(個人情報保護方針)をきちんと記載することが大切です。
なお、プライバシーポリシーはインターネット上でも多くのテンプレートが出回っていますが、トラブルを避けるため内容をきちんと確認し、自社の方針に合う内容に修正しなければなりません。
アンケートに記載する際には「同意する」というチェック項目を設け、プライバシーポリシーを回答者に読んでもらい、同意したのちに回答に進んでもらいましょう。
また、個人情報に関する設問は「差し支えない範囲で」と書き添えるなど任意回答にし、必須項目にしない方法もあります。
アンケート項目を厳選する
アンケート項目は十分に吟味し、最小限に絞り込んで、設問が多すぎないようにすることも大切です。具体的には、下記のような項目を盛り込むのが一般的だといえます。
- 参加者の個人情報
- 配信の参加目的
- 配信を知った理由・経緯
- 質問や悩んでいること
- 商品・サービスの検討度
- 配信の満足度
配信内容を分析するために、参加者の個人情報や参加目的、配信を知った経緯などについて質問するのはよくあるアンケートのパターンです。参加者のニーズや広告宣伝効果を分析するためにも、ぜひアンケートに取り入れておきたい項目だといえます。
また、参加者の悩みを質問して、具体的に商品・サービスに求める改善点をヒアリングしたり、配信内容を反省するために配信の満足度を尋ねたりする項目も検討しましょう。
ただし、項目がたくさんありすぎると、回答が面倒になってやめてしまう方もいます。自社に必要なアンケート項目かどうかを吟味し、適切な内容のアンケートを作りましょう。
回答しやすい方法にする|チェックボックスなど
参加者にとって負担の少ない回答方法にすることも必要です。チェックボックスやラジオボタンなどを活用しましょう。
なお、選択肢を設ける場合は、迷わない選択肢にすること、どれにも該当しないことがないように選択肢を充実させること、「その他」で自由記述できる選択肢を設けることなども大切です。
お礼やインセンティブを提供する
アンケートの回収率を高めたい場合、アンケート回収後に配信内容のプレゼンや関連資料、商品・サービスの割引クーポンなどといった、参加特典や限定資料の配布を告知することで、アンケートに参加するインセンティブを提供するのがおすすめです。
アンケートに答えるメリットがなければ、自分の貴重な時間を使ってまでアンケートに答えてくれる方は限られるでしょう。しかし、限定資料やクーポンなどのメリットを提示することで、アンケートの回収率が高まります。
「回答しないと損」と感じてもらえるような魅力的な参加特典を提示し、少しでも多くの回答を参加者から集計できるようにしましょう。
セミナー中のアンケートは無記名で行う|質疑応答など
セミナーの途中で参加者に問題を出すなどのアンケートを行う場合は、他の参加者の回答がわかってしまうと正直に答えてもらえない可能性があります。そのため、匿名で実施するのがおすすめです。
アンケート例文を紹介
1と2をふまえ、アンケートの例文を紹介します。作成時の参考になれば幸いです。
【『〇〇オンラインセミナー』に関するアンケート】
本日は〇〇社主催の『〇〇オンラインセミナー』にご参加いただき、誠にありがとうございました。
今後のよりよいオンラインセミナー運営のため、ぜひ以下のアンケートにご協力をお願いいたします。
①お客様についてお聞かせください。(任意)
- お名前:
- 会社名:
- 部署:
- 役職:
- ご連絡先(電話・メールアドレスなど):
②本セミナーをどこでお知りになりましたか。(複数回答可)
- 弊社公式サイト
- SNS(Facebook・Instagram・Twitter・その他)
- インターネット検索
- チラシ
- 口コミ
- その他( )
③本セミナーに参加された理由をお聞かせください。(複数回答可)
- 関心のあるテーマだったから
- 講師に興味があったから
- 学びたい情報があったから
- その他( )
④実際に参加してみて、③でのご希望に添える内容でしたか。また、どのような点がそう感じられましたか。
- はい
- いいえ
- どのような点(自由記述)
- ( )<
⑤本セミナーの満足度と、その理由をお聞かせください。
- 大変満足
- 満足
- どちらともいえない
- 不満
- 大変不満
- 理由(自由記述)
- ( )
⑥今後、弊社のオンラインセミナーで取り扱ってほしい内容やテーマがあればお聞かせください。(自由記述)
( )
⑦今回ご紹介した〇〇(商品・サービス名)についてのご感想をお聞かせください。
- ぜひ導入したい
- 担当者に相談したい
- 資料請求したい
- お試しで利用したい
- 特になし
オンラインアンケートの回収率をアップさせる考え方
オンラインセミナーやイベントで実施するアンケートの回収率をアップさせるためには、設問内容を簡潔にし、回答後にもらえる特典について明示しておくことが大切です。
この章では、アンケート回収率をアップさせる考え方について見ていきましょう。
参加者が迷わない設問を作る
アンケートの回収率をアップさせるなら、迷わず回答しやすい設問を作ることが大切です。設問が抽象的で回答に時間がかかってしまうと、アンケートに最後まで回答する前に、参加者が離脱してしまうケースも想定されます。
できる限り選択式でピンポイントで回答や意見を得られる具体的な設問を設けることで、参加者が最後まで回答する可能性が高いアンケート作成を目指しましょう。
終了前にアナウンスをすることで回答率を上げる
オンラインセミナーやイベントの実施前や配信中、または配信の終了後にアンケートの実施を告知することで、参加者たちにアンケートの存在を周知させられます。
配信中にアンケートを実施中であることを伝え、アンケート内容に対して反応することによって、参加者が回答するモチベーションにもつなげられるはずです。また、回答時間を設けて、回答した方から退出させるように促す方法も有効です。オンライン配信中に定期アナウンスをして、アンケート回収率のアップを目指しましょう。
オンラインアンケートを実施する際の3つの注意点
オンラインセミナーやイベントの配信でアンケートを実施する際には、設問の優先順位や設問内容をカンタンにすること、中立的な設問内容にすることが重要です。
この章では、オンラインアンケート実施時の3つの注意点について見ていきましょう。
1.優先順位が高い質問から順番に記載する
オンライン配信で実施するアンケートでは、参加者が最初から最後まで答えてくれる訳ではなく、順番が後の質問ほど回答率が低い傾向にあります。
そのため、アンケートで最も知りたい内容はなにかを検討し、優先順位が高い質問から順番に設問を記載することが大切です。そうすることで、知りたい回答に関してのアンケートの集計、分析ができるようになります。
2.質問はカンタンさ・具体性が大切
オンライン配信のアンケートにおいては、質問自体の簡単さや具体性が大切だといえます。記述式よりも選択式、質問内容や回答の選択肢もシンプルな内容がベストです。
シンプルでわかりやすい設問を考えることで、アンケート回収率もアップするでしょう。
3.誘導するような質問は避けるべき
設問に答えを誘導するような内容を含めるのも避けるべきです。たとえば、サービスの実績を挙げた上で、特定のサービスの印象について誘導するような質問はやめましょう。
具体的には、下記のような質問は避けるべきです。
「当社のサービスは満足度90%以上です。サービスの印象を教えてください」
サービスの印象を良くする業績や事実を述べたあとに印象を聞けば、「印象がいい」と答える可能性がアップし、現状に即したアンケート結果を集計することは難しくなります。
この場合は、単純に「サービスの印象を教えてください」と質問するのがいいでしょう。
オンラインアンケートに使えるツール3選を紹介!
ここからは、オンラインアンケートに使える便利なツールを3つ紹介します。
Zoomウェビナーs
Zoomウェビナーは、オンラインセミナーに必要な機能が豊富に備わったツールです。出席者のデータや、Q&A・アンケートなどの回答データを取得することができます。
利用するためにはZoomアカウントを開設し、有料プランに登録する必要があります。また、500人・1,000人・3,000人など参加する最大人数に応じたライセンスを取得することが必要です。
Zoomウェビナーでアンケートを作成するには?
Zoomウェビナーでは、事前にアンケートの内容を設定しておくことができます。アンケートは、選択肢式(単一/複数)・評価スケール・ショートテキストでの回答ができる形式です。
予定したウェビナーの設定ページを開き、「投票/アンケート」タブから「+ アンケートの新規作成」で作成することができます。ウェビナー終了時に自動的に表示させる方法か、参加者へのフォローアップメールにリンクを記載する方法かを選ぶことが可能です。
Microsoft Forms
Microsoftが提供するツールで、Microsoftアカウントを持っていれば利用することができます。アンケートデータをグラフ化でき、分析しやすいです。
Microsoft Formsでアンケートを作成するには?
Microsoft Formsでは、Microsoftのアカウントにサインインしたのち、「新しいフォーム+」を選択し、アンケートのタイトルを入力したら、「新しい追加+」から質問の項目を打ち込んでいきます。
目立たせたい部分は、フォントのサイズや色を変えたり、太字や下線などの文字装飾を入れたりすることが可能です。
Google Forms
Googleが提供するツールで、Googleのアカウントを持っていれば利用可能です。回答データは自動集計されてグラフ化され、分析に便利です。
Google Formsでアンケートを作成するには?
GoogleにログインしてからGoogle Formsを開き、テンプレートを選んで、タイトルや設問・選択肢などを入力していきます。回答項目は、プルダウン・記述式・均等目盛・日付などさまざまで、入力文字数の制限・画像の挿入なども可能です。
共同編集者と同時進行で作成したり分析したりすることができます。
目的にあわせたアンケートを作成しよう!
この記事では、オンラインセミナーやイベントでアンケートを実施するメリットや考え方、注意点や使える3つのツールについて解説しました。
オンラインアンケートは参加者からの意見をもとに配信内容を改善したり、潜在ニーズをチェックしたりするのに役立ちます。
また、アンケートの目的や回答のしやすさを意識して、参加者が答えやすく、メリットがわかりやすいアンケートを作ることが、アンケートの回収率をアップするには大切です。
参加者が答えやすく、オンライン配信の改善に役立つアンケートを実施しましょう。